2024年上半期の中国経済は質量ともに向上 下半期にも期待

2024-07-18

  中国国家統計局は15日、2024年上半期(1-6月)の中国経済の「成績表」を発表した。国内総生産(GDP)は前年同期比5%増の61兆7000億元(1元は約21.8円)に達した。第1四半期(1-3月)と第2四半期(4-6月)の中国内外の情勢を踏まえると、上半期の中国経済成長率は引き続き世界トップレベルを維持し、中国は引き続きグローバル経済成長の重要なエンジンであり、安定した力になったと見られる。

  

 上半期には、消費が活発な勢いを保ち、投資が安定的に増加し、輸出入の規模が高い水準で推移し、経済運営が全体として安定し、経済構造が絶えず高度化した。上半期の中国経済は質量ともに向上し、多くの明るい兆しを見せている。

 第2四半期のGDP成長率は4.7%で、前期に比べて低下したが、旅客輸送量、鉄道貨物輸送量、電力使用量などの実物量指標は急速に増加し、製造業のトランスフォーメーションが着実に推進された。こうしたことから経済の安定した運営状況には変化がなく、プラス要因が蓄積され続けていたことがわかる。

 上半期には、雇用情勢が全体として安定し、物価水準が緩やかに回復上昇した。都市部の調査失業率は安定の中で低下し、平均は前年同期比0.2ポイント低下の5.1%だった。消費者物価指数(CPI)は同0.1%上昇し、コアCPIは基本的な安定を見せて同0.7%上昇した。

 上半期には、新たな質の生産力が急速に形成された。

 上半期には、科学技術イノベーションの成果が次々に現れた。有人宇宙船「神舟17号」の有人宇宙飛行ミッションの成功から、無人月探査機「嫦娥6号」が月の裏側からサンプルを採取し地球に持ち帰る「サンプルリターン」に至り、中国初の独自開発のFクラス出力50メガワット(MW)の大型ガスタービンの組立完了から、世界最速の高速列車CR450はプロトタイプ車の開発加速に至り、中国初の「地上宇宙ステーション」と呼ばれる宇宙環境地上シミュレータが引き取り検査合格から、10項目の「世界一」を達成した広東省の深圳市と中山市を橋や海中トンネルで結ぶ「深中通路」の開通に至り、科学技術イノベーション、産業イノベーション、プロジェクトイノベーションが勢いよく発展し、中国はイノベーション型国家として安定的に前進した。

 上半期には、産業の最適化・高度化の歩みが着実だった。造船業の手持受注の成長率がしばしば記録を更新し、鉄鋼業は超低炭素排出に向けた改良の推進を加速させ、従来産業は「古い木から新たな芽を出した」。3Dプリンターデバイス、サービスロボット、スマートウォッチなどのスマート製品の生産量が増加し、それぞれ同51.6%、同22.8%、同10.9%増加した。こうした新興産業の前進が加速した。6G、メタバース、ブレイン・マシン・インターフェース、量子科学技術、人型ロボットなど、中国の未来産業は世界の先頭に立って事業を展開し、無限の可能性を秘めている。

 上半期には、メイド・イン・チャイナが勢いよく海外に進出した。自動車、船舶、集積回路などの製品の輸出額が増加し、それぞれ同22.2%、同91.1%、同25.6%増加した。グローバル経済は成長の原動力が弱く、外部の不確実要因と不安定要因が増大する背景の中で、中国の対外貿易は輸出の質が向上し量が安定し、輸入の安定的な規模拡大を達成した。物品貿易の輸出入総額は同6.1%増の21兆1700億元に上り、同時期に初めて21兆元を突破した。

 上半期には、中国は世界で最も優れた投資目的地として極めて強い「磁力」を見せた。

 「投資中国」活動、ボアオ・アジアフォーラム2024年年次総会、中国国際消費財博覧会、中国輸出入商品交易会(広州交易会)、夏季ダボス会議など、海外の政府要人や企業関係者が次々に中国を訪れて各種イベントに参加し、さらに協力について話し合うこともあった。エアバスは天津市に2本目の製造ラインを建設し、サウジアラビアと中国が合弁で設立した福建中沙石化有限公司の漳州古雷石油化学基地でのエチレンプロジェクトが全面的に着工し、中国初の新設外資系独資証券会社のスタンダード・チャータード証券が営業を開始した。このように、重要な外資系企業が中国で「買い増し」を続けている。

 安定した着実な歩みを続けた上半期は、2024年の中国経済が安定した一年を達成するための着実な基礎を固め、力強い支援を提供した。最近は、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、経済協力開発機構など複数の国際機関が中国経済成長率の予測値を相次いで引き上げる動きも見られた。「人民網日本語版」