深セン、中国版「国際病院基準」を発表
2024-06-14
国際病院審査認証の看板授与式が6月5日、深セン前海で行われた。認証を取得した南方医科大学深セン医院、広州市第一人民医院、香港大学深セン医院の各病院に看板が授与され、「国際病院審査認証基準(中国)」の認証病院となった。
中国では、「三級甲等」レベルと言えば最上級であり、金の看板病院とされているが、海外では「三級甲等」の評価基準が適用されないことがある。これまで、中国の病院は米国のJCI (Joint Commission International)、オーストラリアのACHS(Australian Council on Healthcare Standards International)などの国際審査に参加することで、国際認証を求めるしかなかった。
それに対し、世界最大の病院システムを誇る中国は、独自の「国際病院審査認証基準」の作成に取り組んできた。
2020年、中国共産党中央弁公庁と国務院弁公庁は、『深センにおける中国の特色ある社会主義先行モデル地区建設の総合改革試行実施方案(2020~2025年)』を発表し、深センが世界に適用される病院審査認定基準システムの構築を模索することを支持し、その意図を明らかにした。
これに先駆けて、香港大学深セン病院はすでに先行して模索を行った。同病院は開業から5年でACHSによる国際認証、及び「三級甲等病院」認証を相次いで取得した。
香港大学深セン医院の経験に基づき、深セン市衛生健康委員会は、非営利の第三者審査評価研究センターである深セン市衛生健康病院審査評価研究センターの設立を同病院に委託した。
同センターは「三級甲等」基準と国際基準を統合し、「国際病院審査認証基準(中国)」(2021版)を作成した。2022年2月、同基準は97%の得点率で権威のある国際医療品質外部評価協会(ISQua EEA)の認証を取得し、中国初の国際認証を受けた病院審査基準となった。
この認証を取得した最初の3つの病院では、今後は海外医療機関との業務往来がより便利になることが期待されている。最大のメリットは、国際商業保険機構から認可されることにより、国際保険加入者が商業保険を利用して病院で診察を受けることができることである。
同認証基準はすでに英国プルデンシャル社、友邦保険控股有限会社 (AIAグループ)、万欣和(上海)企業サービス有限会社(MSH China)、アクサグループ商業保険会社から認められており、提携を展開している。
現在、海南医学院第二付属医院、広東祈福医院、南方医科大学珠江医院、南方医科大学順徳医院などの病院が第2陣となる認証審査を進めている。(深セン市政府ポータルサイト)